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再見!「チョコレートドーナツ/Any Day Now」

近所の映画館で上映しているということで行ってきました「チョコレートドーナツ/Any Day Now」。たぶんほぼ2年振り。トライベッカ映画祭かNYFFかで見たんですよね。アラン・カミング様とギャレット・ディラハントが共演しているのとテーマがテーマなので、それなりに注目を集めていたように思いますが日本で公開されるとは思わなかったな。

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日本でも大ヒットしてるそうで、それはとても喜ばしいことなんだけど所謂「号泣映画」っていう切り口で紹介されてるのがちょっとなー。もちろんこれは優れた作品だし、それで見に来るお客さんが増えるのはいいことだと思うんだけど、これは単に「かわいそう。。」っていう言葉だけで括ってはいけない話なんだよね。

70年代当時と今ではLGBTの方々を取り巻く状況は確かに好転しているとは思うけれど、アメリカですらやっぱり差別はあるよ。それは私のような外国人でもわかる。そもそもアメリカは幾つかの大都市以外はほんっとに田舎だからね。巨大なイナカ。私のアメリカ人の友人はリベラルばかりだけど、現政権は民主党がになっているけれど、やっぱりアメリカは保守派が強いな、というのは至るところで感じた。

そのガチガチ保守な人々が創りだす文化、それがアメリカの大きな魅力でもあるわけで、南部の文化も愛する私としては、この映画で「悪役」にセットされた保守派の人々を一方的に糾弾する気にはなれなかったりもする。もともとアメリカはキリスト教倫理観をベースにしている国だしね。

でもやっぱりサバかアジかの好みくらいで市民として当然の権利が否定されるのはおかしい。そしてあのジャンキーな母親。そもそも彼女がしっかりしていればマルコがあんな運命をたどらなくてもよかったのだ。個人的にはここが一番悲しかったし、悔しかったよ。

日本でもネグレクトの末、子供が死んでしまう事件はいくつも起きているし、その度に胸がえぐられるようになるのは私だけじゃないだろう。母親そして父親はその子供に対して絶対的な責任がある。昨日の新聞でもシングルマザーの苦境が報道されてたけど、いったいあの子供たちの父親は何やってんだって思った。リコンのときにはほぼ間違いなく養育費についての取り決めがあるはずだよね。でも守ってないという。。。アメリカだと養育費払わないと牢屋行きになるから必死で払っているよ。そもそも離婚に関しては女性側に優位になる法律を備えている郡/州が多いし、日本でもそういう厳罰条項を作ってもいいんじゃないかな。


(ツイまとめ(以前のものは探せず...(>_<))

今日はこれ。アラン・カミング様の「チョコレートドーナツ」。およそ二年振り。嬉しい。 

邦題「チョコレートドーナツ」は上手いな、って思ったし特に異存もないけれどやっぱり「Any Day Now」だよね、これは。

【チョコレートドーナツ】トライベッカだったかNYFFだったか。上映が終わったあとに前の列に座っていたおっさん二人連れが大きなため息をついていたのを覚えている。ラストでアラン・カミング様が歌う「We shall be released」の意味を

【チョコレートドーナツ】他の誰よりも実感していたのかも、とか思ってしまった。「ブロークバック・マウンテン」なんかでも描かれてるけど、少し前までゲイであることが命の危険を伴う、そんなこともあったのよね。

もそも友情だって愛情の一部だし、どちらの性を愛するかなんてサバが好きかアジが好きかの違い位のもんでしょ。そんなんで差別するやつら絶対におかしい。

偏見、なんですよね。アメリカは基本的にキリスト教的倫理観で成り立つ国ですから保守派はガチガチに保守なんです。そこに良い面ももちろんあるのですが...。日本では号泣映画として話題を集めているそうですが、私は泣けなかったです。

70年代当時よりは理解は深まっていると思いますけれどLGBTがマイナー扱いされることには変わりはないですもんね。センチメンタルになりがちなストーリーをしっかりした主張で括ってて良い作品だな、って改めて思いました。

アメリカ人の友達はみなリベラルだし私もブッシュが政権取ったときにアタマ来て日本に戻っちゃった位、保守は嫌いです。でもアメリカという国の大きな魅力を作ってるのもそういうひとたちなんですよね。チョコドはあの事件の責任の所在をはっきりさせてるとこも好きです。