今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

The Phantom of the Opera - 私的感想 10/26~11/11 (2)

クリスティーヌの演技というか、表現は随分と細かく作りこまれているように感じました。クリスティーヌの演技が細かいからこそ、ファントムの演技が生きてくるという感じ。もちろんクリスティーヌの二人はそれぞれ表現の仕方に違いがあります。
Celindさんは背が高くて大人っぽい第一印象とは違って最初は凄く幼くて、無防備な感じ。Think of Meのスカーフを耳元に掲げてポーズする時のキラキラした瞳が可愛くて、ラウルでなくても心惹かれます^^。クルクルと変わる表情、動きも大きくてはっきりしているので、舞台のどこから見てもわかりやすい演技ですね。人によっては大味と見えるかもしれませんが、私は好きでした。なによりこんな活き活きとしたクリスは見たことが無いと思いましたもの。声質は本来はそれほど高くはないのではと思いますが、歌は問題なく高音まできれい!ただ歌とセリフが混じるとちょっと低めかなと思いましたが、それも私的二週目(11/2~)以降はそこも高めになっていて驚きました。
Emmiさんは反対に凄く繊細なクリスで演技もさらに細かい。何かに怯えているような頼りなさと考え深げな表情が、孤独な生い立ちのクリスティーヌならさもありなんという感じがよく表れていました。声はちょっと細めですが、きれいな高音の響きが素晴らしかったです。
この二人のクリスティーヌ、Emmiさんのグイッと掴み取られるような頼りなげなクリスと、Celindeさんのあまりに無防備で捕られられたことにも気が付かないクリス、どちらもあまりに頼りなく幼くて。どちらも甲乙つけがたいのですが、特に私的にはJOJさんとの組み合わせではCelindeクリスの方がしっくりきました。(ので、基本的にCelindeクリスをイメージしてこの後を進めますね^^)今まで見たクリスティーヌはもっと女らしかったり、反対に現代っ子ぽくはっきりとした性格だったり。でも幼さを感じるクリスティーヌは初めてかも。

毎度JOJさんファントムが素晴らしすぎて、PONR以降ぐいぐい引きこまれ、最後はファントムに涙せずにはいられないのですが、私的にどうしてもすっきりしない点がありました。それは「ファントムはクリスティーヌを愛していたのか?」という初歩的な疑問。これまでは「ファントムは彼の音楽を何よりも一番愛している。クリスティーヌは二番目に大切なもの?または彼の音楽の一部?」と感じていました。少なくともこのミュージカルからは。

POTOで船が舞台前方に進んでくるあたり、Celindeクリスティーヌは無邪気に地下の迷宮を見回します。恐れるよりもむしろあこがれのおとぎの国にでも来たように。そんなクリスティーヌから声を引き出し、クリスティーヌもそれに応えて目を見張る成長をみせる。その姿を見て、思わず笑みがこぼれるファントム!ぞくぞくするほどの喜びを隠そうともせず。

それに続いてMOTNでは、熱い視線を一瞬もクリスティーヌから逸らさないファントム。どれだけクリステーヌに対する思いが強いのか誰の目にも明らかなほど。しかしあまりに無邪気で無防備なクリスティーヌはファントムの声の魔法にやすやすとかかり、一瞬で魂を抜き取られてしまう。...close your eyes, let your spirit start to soar...ここでまさにクリスティーヌの水落辺りからグッと魂or心を抜き取り昇華させるファントム。だからもうここからは、クリスティーヌはファントムの呪縛から抜け出せなくなってしまうのですね。そして...let your soul take you where you long to be!ここで背後から再びグッと掴み取られてしまうクリステーヌ。ファントムは会心の笑みを浮かべます。勝利宣言のように。

自分の音楽とクリスティーヌ、大切なものを手中に収めて自信たっぷり。その上今回のファントム、今までより年齢設定上めに見える。大人の余裕というか、かっこよささえ見せつつ、クリスティーヌの身体に沿って、触れそうで触れない、まさに薄衣一枚はさんだように滑らす手が、かえってエロティック。なんというのか、直接触れることさえはばかられるような思いって・・・・・・。
ファントムとクリスティーヌの年齢差が小さければ、むしろ直接的な色気を感じさせるのかもしれませんが、まるで大人と子供のような年齢差を感じるからこそ、この場面がなんとも言えず危険でエロティックな場面に見えるのではと思いました。もうね、子供は見ちゃダメって位、ゾクゾクする場面でした(笑)。
ここまでで今回私の疑問はきれいさっぱり払拭されました。ファントム、まぎれもなくクリスティーヌを愛していますね。彼の命ともいえる音楽に勝るとも劣らない程に。


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ファントムについて、自分の心に正直に書こうとするとどうしても暑苦しくなっちゃいますね。そうかと言って、さらっとあらすじのように書いても意味ないし、とか思ってついつい筆が進まない(笑)。

それにしてもまさかJOJファントムについて、エロティックと書く日が来ようとは思いませんでした(笑)。以前はもっと独りよがりで力任せというか、伝えるすべを知らない、駄々っ子のような印象が強かったと思うのです。でも今回は違った。何度思い返してみても、あのPOTOからMOTNにかけて見せるファントムの引き攣れたような笑みと燃え滾るような熱い視線、あれは今まで見たことがなかったと思うんですよね。で、それが加わっただけで、あそこまで大人の雰囲気、隠微なムードになるということにも凄くびっくりしました。(ここについては思うことがあるのですが、それはまた別に書くかも。たぶん。暑苦しすぎてご迷惑かも^^;)

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