今日も明日もJOJさんとか色々と

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The Phantom of the Opera - 私的感想 10/26~11/11 (1) 修正版

いよいよ私なりのThe Phantom of the Operaの感想をまとめようと思います。どうやって書いたらいいのか、いろいろ迷いましたが、やはりまずは自分の観劇の記念と記録として書いておくのが一番自然なのではと思います。それなのでネタバレ等は気にせず、感じたままを書かせて頂きますので、ネタバレNGの方はご注意を(笑)。それと一番お伝えしたいこと、今回何度も同じ演目を続けて観て改めて思ったことですが、同じ舞台は二度とないし、同じ感想もありえないということ...です。キャストが一人代われば、出演者全員のハーモニーが変わるし、たとえ同じ出演者でも昨日と今日、マチネとソワレ、毎回違います。自分の体調や周りの環境も影響するし。なのであくまでこれは私の渡英時の個人的感想ということで書かせて頂ければと思います。くだくだしく書いて申し訳ありませんけども。

さて今回の私的初日10/12には思っていた以上の感動を得られ、続く10/22にScottさんの安定感&美意識を見せつけるファントムを観て(後日感想書きます)、いよいよ10/26に二度目のJOJさんのファントムを観ることができました。初めて観た時から思っていたことですが、今回のカンパニーは均整が取れているというか、一人一人が実に素晴らしいと思います。今舞台の上で演じられていること以上もの、例えばその人物の性格とか背景とか、心の動きとか、そういったものが言動や立ち居振る舞いの端々に感じられるのです。今までカルロッタの性格とかピアンジの人柄とか、他もろもろほとんど気にならなかったものなぁ。最初は私自身が今まではファントムを追うことだけに手一杯だったから気が付かなかったのか?とも思いましたが、何度見ても最初のシーンから俳優の表情ひとつ、視線一つ見落とせない程の緊張感を感じたのは今回が初めてだと思います。もうファントム登場前からゾクゾクするほど楽しい(笑)。

たとえば・・・

Meganカルロッタは可愛げもあってしたたか。クリスティーヌが誘拐されようが、オペラ座がどうなろうが、しったこっちゃないというか、自分が女王様のようにかしずかれていることが一番大事っていう現実逃避型?良くも悪くも女らしいとも言えるけど(笑)。アンダーのCharlotteさんは最初はコミカルさがたりない?と思ったけど、日に日にカルロッタの可愛げとしたたかさを身に着けて行った感じだったかな。


John Ellisさんは今まで見た中で一番男前のピアンジでした。(でもSDでJOJさんと間違えられていたのは謎だわ)カルロッタにぞっこんで彼女の為なら黒も白と言う男だけど、現実(ファントムの脅威)から目をそむけずラウル達と共に立ち上がろうとする、ここの気持ちの変化、思わずクリスティーヌに同情しちゃうような人の好さが目線から読み取れるんだよね。(ドンファンの稽古に入る前の支配人室でのシーン)まあ、その途端に殺される羽目になるわけだけど。

支配人ズ、Michaelフィルマンは芸術よりも金勘定が大事な無粋な男だけど、オペラ座のスキャンダルで新聞が書き立てた途端に、そろばん弾いてスキップしちゃうような人物を好演。Christopherアンドレは芸術を愛する紳士、な自分に酔っている。でもこの二人が演じる支配人ズ、オペラ座の中ではまだまだ健全な、普通の匂いがする(笑)。

やっぱりこの作品のホラー要素を思い出させるのは、マダム・ジリーとブケーか。オペラ座の毒に染まって、少しづつ狂っている。この二人はたたずまいの端々にそういうものを感じさせる。これとっても大事。


ラウルは特記事項はないんだけど(笑)、正統派二枚目というか、クリスティーヌが心惹かれて当然の、すべてを持っている人物として納得のできる存在。今回のNadimラウル、そしてアンダーのAshleyも、新演出のSimonと同様、普通に演じていながら、強烈なファントムと対峙してかすまないのが素晴らしい。


3年前に新演出を見た時、オリジナルよりすごく細やかに説明されているようで、今まで曖昧と感じていたところがクリアになった印象でした。でも何度も見ていると、本当に勝手なことを言って申し訳ないのですが、それが今度はちょっと物足りなくも思えて来て。今回のは、オリジナルの雰囲気はそのまま、説得力を増した演技のおかげで、厚みが増した感じというのかなぁ。新演出のよいところを別アプローチで見せられている感じともいえるし。まるで映画かTVドラマのように、どのシーンをクローズアップにしても納得できる細かな演技のように見えたんです。脇を固める出演者までも、視線の交差、一人一人の表情の変化から気持ちが伝わるというかね。


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