今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

JOJさんがすっきり痩せたよ/F・スコット・フィッツジェラルドが大好きです/映画「The Great Gatsby」はクリスマスに全米公開

5/30追記:
ついにJOJさん版の新演出「オペラ座の怪人」のトレイラーが出ました。TVCM用ですね。おそらくプレスキットもこのVersionでしょう。しかし・・なんでよりによって太ったときに撮影?プリマスのときは顎のラインもすっきりしてたのよ。カッコよかったのよ(必死)。まあ今はまた戻ったみたいだからいいんだけどなんだって残る映像のときに太ってるかなあ。まあそういうとこがすきなんですけどね♪(盲目愛)

おまけ:本日のTwitterタイムラインを賑わせた映画版「レ・ミゼラブル」の予告編。これよいわー。アンハサちゃん、ほんと上手い。ツイにも書いたけどレミ舞台みたいに鋼鉄の評価を獲得している作品をちゃんと映画のスケールに作り変えてるトム・フーパー監督凄いよ。お願いだから絵コンテ集出して欲しい。彼のことだからきっときっちり描いてるはず。ユーゴーばりの凄いコンテになってるんじゃないかしら。

ここから記事:
マンチェスターに続いて始まった「オペラ座の怪人」新演出ツアーブリストル公演。この期間中にJOJさんの記念すべき2000回目の公演があるそうです。お祝いされるんだろうなあ。2000回だもんね。そして昨日のツイでこんなこともつぶやいておられました。

I`m in my favorite place
(いまボクの大好きな場所にいるよ)
I`m in my kids` school fair.
(ウチの子供たちの学校のスクールフェアさ)
BBQ
(バーベキュー、ナイス♪)

なんかとっても微笑ましいですね、JOJさん。おしごとでは魔界ファントムになっちゃうのに普段はこういうライフスタイルを送っているってほんといいなー。そして @paisley3017 さんが例によって驚異のリサーチ力で探してくれたブリストルのJOJさん近景:

水泳の成果がしっかり出てますよね。かわいいよおー。41才男子に向かって可愛い、はないだろ!と思いますが可愛いです。もうほんと好き♪お顔もすっきりしましたね。ハラのことは敢えて触れないことにします。いえ、エジンバラでは触ります(こらこら)。

そしてオペラ座ツアー終了後の予定についてもひとこと。ソロコンサートを何回かやって、2013年には「Cool Stuff」なことがあるそうです。そのうち発表するとのことですけどめちゃめちゃ楽しみですね。何だろ。当然舞台でしょうね。わくわくです。

ということで話題変って現在何回目かでド嵌り中のアメリカの作家F・スコット・フィッツジェラルドについて

じつはかつて住んでいた&いま滞在している場所のすぐ近くにスコット・フィッツジェラルドと奥さんのゼルダさんのお墓があります。古いカソリック教会に隣接している墓地。もちろん以前にも何回か訪れてますけど、先日たまたま近くを通りかかった(ベトナムのPhoを食べにいったの。ちかくに凄い美味しいお店があるので)&ひまだったので何回目かの再訪。お天気もよかったのでゆっくり時間を過ごしました。メモリアルデイ(27日ね)も近かったので。

墓石には「The Great Gatsby」からの一節が彫ってあります。このフレーズ、何度繰り返して読んだかな。

So, we beat on, boats against the current, borne back ceaselessly into the past - The Great Gatsby -

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彼の小説はもちろん昔から愛読していて、「華麗なるギャツビー」はもちろんですが「夜はやさし」がとても好きです。村上春樹さんの手で翻訳されたものは僭越ながら原語の雰囲気を非常によく伝えてると思います。とはいえ文学論的なことは実は余り興味なくて、なにが興味あるかというとフィッツジェラルド夫妻のライフスタイルというか彼らが辿った人生です。ああ、もっと書きたいのに今頃ワインの睡魔が襲ってきた・・続きはまた今度。リメイク版「The Great Gatsby」の全米公開は12月25日クリスマスですね、そういえば。ディカプリオとケリー・マリガン。めっちゃいいですわ、このキャスティング!

お墓の写真なんて撮影して申し訳ないのですが、でもフィッツジェラルドファンの方にぜひ見ていただきたいので許してくださいませ!
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続きです。一方的にフイッツジェラルド愛を語ってみるの文。

フィッツジェラルドの小説を初めて読んだのは中学生のとき。ロバート・レッドフォードミア・ファローが共演した「華麗なるギャツビー」を見てすぐ本屋さんに買いにいった。その当時はフィッツジェラルドの凄さなんてちっともわかってなかったけど、それまで読んでいたような「うん、それはそうだよね、そうなるよね。」という結末ではなく、「えーそれはないでしょ。」ってかんじの終わり方がなんとも納得できなくて、かといってギャツビーはちっとも不幸に思えないという。じぶん的パラドックスにケリをつけたくてけっこう何度も繰り返して読んだ。なのでやっぱりこの小説がいちばん印象に残っている。

高校生になると1920年代のアメリカ文化やモダニズムにも興味を持つようになって、同時に当時のファッションに憧れるようになった。当時のアメリカの富豪たち、ロックフェラーやらヴァンダービルト一族やらがこぞってヨーロッパに渡り、豪奢な生活を楽しんでいた時代。アメリカでは「ジャズエイジ」と称され、1929年の世界恐慌がやってくるまで、NY社交界で奔放な生活を楽しんでいたスコットとゼルダ。今みたいにネットで簡単になんでも探せる時代じゃなかったので大学生のBFにお願いして図書館で関連の記事とか探してもらった。本当に魅力的だった。こういう素敵なドレスを着て、NY社交界のパーティでお酒とダンスに明け暮れる、「ああ、いいなあ。ゼルダ素敵だなあ。こんなふうになりたいな。」とか思ったものだった。当時参加してたガールズロックバンドにも「ZELDA」って名前を提案し、採用されたっけ(このバンドは私が抜けたあとメジャーデビューした)。

しかし内情はそんな華やかなものとはほど遠く、スコットは生活費をかせぐために汲汲とし、ゼルダは精神に異常をきたし、ついに彼らのそんな生活も終わりを告げる。1940年12月21日、スコットは44歳で病没、ゼルダは1948年になくなった。そう、彼らは「失われて」しまったのだ。スコットが書いた幾つかの優れた小説とそうでもない小説を残して。ゼルダは画家として大成することを望んだけれどそれはまったくかなわないまま亡くなった。

何でこの地に彼らのお墓があるかというと、この古い街にはかつて精神を病んだひとが療養するサナトリウムがあって、そこにゼルダが入院していたからだそう。19世紀末から賑わっていたこの地。タウンオフィスのちかくに飾ってある1910年の年号がついた写真にはドレスアップしてカウンティフェアにお出かけするひとたちがいっぱい映っている。ロングドレスのレディとにシルクハットの紳士達。乗馬やハンティングにいそしむオカネモチたち。100年もの間、この写真の中に閉じ込められている。名前も残さないままこの街の歴史の一部になって。

いまはもうないけれど10年以上前にそのサナトリウムに行ってみたことがある。森の中の道を抜けたところにあったレンガ造りの大きな建物。当時はもう誰もいなくてただ朽ち果てるままにされていたけれど、歴史はその場所に確実に存在していた。

フィッツジェラルドの小説、そして彼ら夫婦が辿ったじんせいは私にとって今でもとても魅力的だ。実は私、昔の写真を見るのが実に好きで、特にじぶんが住んでいたニューヨークやワシントン郊外の写真には目がない。写真集も持ってるし、そういう写真が飾ってあるタウンオフィスにもわざわざ見に行く。で、いつも思うことはただひとつ。
「ああ、この写真に映っているひとは誰一人、もうこの時代にはいないんだね。」別に感傷にふけりたいわけじゃない。ただ厳然たる「事実」を認識したいだけ。そしていつか同じようにじぶんもこの時代から去っていくであろうことを改めて認識するだけ。じじつかくにん。フィッツジェラルドの小説はそんなふうに考えるとき、実にうまくフィットする。ちゃらい中学生女子だったときから立派な(でもないな)中年になった今にいたるまで魅力的であり続けている。私にとってそんな小説家は他にはない。だからこれからも彼らのお墓参りに行くだろう。小さな花束を持って。きわめて個人的なおはなしをするために。