今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2018 6/7~8(1)

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あっという間に素晴らしかったMMS(ミュージカル・ミーツ・シンフォニー)2018から一週間が経ってしまいました。
というか、JOJさんが6/4に来日されてから、怒涛の一週間が過ぎて、やれやれと思っていたら今日になっちゃいました。すみません(笑)。
一応JOJさん中心のブログなので、どうしてもそっちからの目線になってしまいますが、そこはご勘弁ください。なにしろ、今日も明日もJOJ、だもんねw。


前置きが長くなりましたが、6/7(木)と8(金)の二日間、渋谷のBunkamuraオーチャードホールで行われたMMS2018に行ってきました。


第一印象は、「今回の座長はノームさんだなあ」って。


思い返して見ると、JOJさん的MMSデビューだった2014年秋公演は、石丸 幹二さん、濱田めぐみさん、山崎育三郎さん、笹本玲奈さんを向こうに回しての起爆剤役というか、一曲目のLove Changes Everythingでドカーンと会場を沸かせ、その後の皆さんの競演の見事だったことと言ったら...って感じでした。

続く2015年はMMSも二回目、今回はゲストではなくホストの一人として、という感じでしたが、いやいやいつの間にか座長の大ボス的な貫録とワンマンぶり(!)で、安蘭けいさん、新妻聖子さん、中川晃教さん、平方元基さん、とCollabroを従え引っ張る引っ張る(笑)。

さてJOJさん的MMS三回目はノーム・ルイスさんと一緒に、どんな雰囲気になるのかなあと思っていたんですが、今回はノームさんが、柿澤さんには温かく大きく包み込むような感じで、JOJさんに対しては、いい意味で対抗心をかき立てるというか、やる気スイッチを入れて下さる役だったかしらと思いました(笑)。
ノームさんはソフトに、でも確固たるオーラを放つ存在感。JOJさんくらいになると、普段は自分がけん引役と言うか、リーダー的なポジションになるのは当然でしょうけども、そういう意味でノームさんとの共演は貴重だったのではないかしら?そういえば、二日目のコンサート前にあったプレトークショーでも、多くを話すのはJOJさんで、ノームさんは「ジョンの言う通り」とか言って花を持たせるんだけども、そんなノームさんに対して、JOJさんは「自分になくて、そうなれたらいいなと思う所を、ノームは持ってるんだよね」って言われていて、そういう肩の力の抜けたいい関係が、コンサートにも表れていたのかな、と思いました。



Overture - Bui Doi(Miss Saigon)  Norm Lewis
まず第一部の一曲目はオーバーチュアからのBui Doi。作品中のジョンのイメージが彷彿とするような、そしてすっごく役に忠実に歌っているようでいて、最後にノームさんらしさが顔を出すようなBui Doiでした。拍手と歓声。一曲目からノームさん、さらって行っちゃいました(笑)。


Take Me As I Am (Jekyll & Hyde) John Owen-Jones, 宮澤エマ
この曲は全体にちょっとおとなしい感じというかね。それと初日の音響が、場所によるのかもですが、ちょっとエコーが強すぎて残念な感じに。どの曲も全部ですが、二日目は総じて初日よりずっと良くなっていました。


私のパレードに雨を降らせないで(ファニー・ガール)春野寿美礼
私的にですが、何度も何度もコンサートバージョンですがDon't Rain On My Paradeとして聞いてきた曲なので、最初は同じ曲と認識できなかったのですが、これ日本語をのせること自体に無理があるような。メロディー変わっちゃうもんね^^;


You're Nothing Without Me (City of Angeles) Norm Lewis, 柿澤勇人
私はこの曲は初めてですが、ノームさんと柿澤さんの、まるでお芝居を見ているような息の合ったやり取りで、本当に楽しめました。お二人ともちょっととぼけたような、拗ねたような、それでいてしゃれているって感じで良かったです(笑)。ブロードウェーのショウぽい感じ。


私が生きてこなかった人生(天使にラブソングを~シスター・アクト)宮澤エマ
宮澤さんの伸びやかな感じが良かった。時々垣間見えるおおらかなイメージが、私は好きだったので、次はぜひそういう面も見せて頂きたいな。


This Is The Moment (Jekyll & Hyde) John Owen-Jones
初日はジェットラグやケンヒルの取材等でのお疲れもあってか、歌声は何の遜色もなく素晴らしいんだけど、何度も聞いている身としては、いつもの黄金キラキラパウダーが足りない!と思ってしまったのですが、二日目はもう一曲入魂。これ久々に見ました。初めて来日されたころは、一曲一曲なにか降ろすように、天を振り仰いで歌われていたのですが、その後ソロコンサートではもう少し軽やかに、コンサートとしての全体の印象を壊さない感じにまとめていましたね。それがノームさんを向こうに回して、久々の本気モードのスイッチが入ったと言うか。いや、これが普通のコンサートではない、ミュージカルコンサートであればこその醍醐味でしょうね。たった数分間にその作品のテイストをぎゅっと詰め込んだ濃密さを楽しめるというかね(笑)。


ゲームの始まり(デス・ノート)柿澤勇人
これ結構な挑戦ですよね。ご本人の持ち役でもないし、オーケストラで歌う場合の選曲としても冒険。でも今回の柿澤さんの選曲はバラエティに富んでいて、意欲を感じましたね。ノームさんとの英語の歌もすごく雰囲気をとらえていて、初めて聞くのにイメージが伝わってきました。


Journey To The Past (Anastasia) 宮澤エマ
宮澤さんの英語での歌を聞いたら、ああもっとはじけた姿も見たいなって思いました。パンチがあっていいなって。ちょっと新妻聖子ちゃんみたいな感じ、どうでしょうか(笑)?


All I Ask Of You (The Phantom Of The Opera) John Owen-Jones, 春野寿美礼
初日はちょっと固い感じだったけども、二日目は凄く良くなっていましたね。お二人の声も素敵。ラウルとクリスティーヌにしてはちょっと大人っぽい(!)けど、しっとりとこれもまたいい感じ。二人の距離が一気に詰まるんじゃなくて、少しづつ少しづつ近寄っていくのも雰囲気とあっていました。


Music of the Night (The Phantom Of The Opera)
 6/7 John Owen-Jones, 6/8Norm Lewis
JOJさんのMOTNが、文句なく素晴らしいのは知っていますが、ノームさんのファントムは見たことがなかったので、すごく楽しみでした。激しすぎもしない、むき出しのエロスでもない、でもクリスティーヌを悲しいくらい深く愛している。そんな感じのMOTNでした。見たことがないノームさんのファントムが一瞬見えたような気持ちになりました。深く愛すると一口に言っても、実にいろいろな表現方法があるんだなという感じ。


Till I Hear You Sing (The Phantom Of The Opera)
 6/7 Norm Lewis, 6/8 John Owen-Jones
ノームさんのはすごく乱暴な言い方かもですが、ふっとラミンさんを思い出しました。ラミンさんやノームさんの熱心なファンの方には叱られちゃうかもですが、なんというかな、テイストがラミンさんの一番初めのデモビデオありましたよね、やはりTIHYSの原点はあそこだと思うのですが、ノームさんの歌唱にそれとなく踏襲されているように感じました。
JOJさんは、ふっと降ろしてくる時に、あれから10年後のような、がくっと年を取ったような諦めが混じった感じというか。こういうアプローチは初めて見ました。JOJさんのTIHYSとはかれこれ6~7年付き合ってると思いますが、JOJさんと出会った時に、すでに完成されていたMOTNと違って、JOJさん史上初めて歌ったBBCRadio2のFriday Night is Music Nightの時の、力一杯で最後は息ぎりぎりまでのばした渾身のTIHYS。(これはラジオでは見えないですが、お顔が真っ赤になっていたそうですw)そこから少しづつ柔らかく、甘やかになっていって、最近のは随分ソフトになったなと思いますが、この日のは、そこにさらに歳月の重みというか、ファントムの苦悩のようなものまで乗っていて、また新しいTIHYSを聞くことが出来ました。JOJさんほどの完成度であっても、まだまだ、常に進化していくのですね。



(2)に続く


--セットリスト--

第一部

Overture - Bui Doi(Miss Saigon)  Norm Lewis

Take Me As I Am (Jekyll & Hyde) John Owen-Jones, 宮澤エマ

私のパレードに雨を降らせないで(ファニー・ガール)春野寿美礼

You're Nothing Without Me (City of Angeles) Norm Lewis, 柿澤勇人

私が生きてこなかった人生(天使にラブソングを~シスター・アクト)宮澤エマ

This Is The Moment (Jekyll & Hyde) John Owen-Jones

ゲームの始まり(デス・ノート)柿澤勇人

Journey To The Past (Anastasia) 宮澤エマ

All I Ask Of You (The Phantom Of The Opera) John Owen-Jones, 春野寿美礼

Music of the Night (The Phantom Of The Opera)
 6/7 John Owen-Jones, 6/8Norm Lewis

Till I Hear You Sing (The Phantom Of The Opera)
 6/7 Norm Lewis, 6/8 John Owen-Jones


第二部

I Am The Starlight (Starlight Express) Norm Lewis, 柿澤勇人

China Doll (Marguerite) 春野寿美礼

馬鹿げた夢(紳士の為の愛と殺人の手引き)柿澤勇人

裏を表に(紳士の為の愛と殺人の手引き)柿澤勇人、宮澤エマ

Wishing You Were Somehow Here Again (The Phantom Of The Opera) John Owen-Jones

Not A Day Goes By (Merrily We Roll Along) 宮澤エマ

私だけに(エリザベート春野寿美礼

後悔(フランケンシュタイン柿澤勇人

Stars (Les Miserables) Norm Lewis

Bring Him Home (Les Miserables) John Owen-Jones



Encore - Les Miserables Medley

The Confrontation John Owen-Jones, Norm Lewis

Do You Hear The People Sing? 出演者全員


MMS自体は今回初の大阪公演もあり、こちらは6/9(土)にフェスティバルホールで、MMS全三回の、有終の美を飾る素晴らしい公演だったと聞いています。