「Love Story」at Walnut Theatre in Philadelphia/すっごい良い舞台でした/だから観劇はやめられない
いやー舞台って本当にいいもんですね、と小学生の頃にさんざん真似っこした(えっ!)淀川長治さんばりに語ってみたくなるフィラデルフィアの夜。勿論お供は昨日に引き続きSamuel Adamsとポップコーン(電子レンジでできるやつ)です。部屋飲み。フィリーも良いBarとかレストランがいっぱいあるんですが一人なんで断念。カップル文化のアメリカで女性が夜ひとりでBARで飲んでたら「ナンパ待ち」のサインになっちゃいますからね。そんなのヤダ。日本だと考えられないかもしれませんが大人の社交が発達してるここではワタシ世代でもちゃんと需要と供給が成立しているのです。いいんだか悪いんだか。
前回の滞在では見た舞台の感想を先延ばしにしたために結局書けなくなってしまった作品多数。皆様に読んでもらうため、なんて恐れ多いので決して思ってませんが、個人の観劇記録として残すのにブログは本当に良いツールなんですよね。どなたかに共感持ってもらえたらそれもとても嬉しいし。なので今後はできるだけ見たその日に書いていこうと思います。Twitterだと字数が足りないのでこちらで。内容は結構(かなり)しょーもないものになるかもしれませんがお許しくださいね。しょせん自分なりの(偏った)見方しかできないものですから
で、本日見た「Love Story」の感想。
この作品は70年代に大ヒットしたエリック・シーガル原作の「ある愛の詩」をミュージカル化したものでWE初演。なんとロンドンオリジナルキャストのオリヴァーは個人的に大注目のマイケル・ザビエルさん。CDもちろん買いました。聞くのが楽しみ。このWalnut Theatreのキャストは次のとおり:
オリヴァー・バレット4世 Will Reynolds
ジェニー Alexandra Silber
フィル(ジェニーのパパ) Charles Pistone
オリヴァー・バレット3世(オリヴァーのパパ) Paul Nolan
アリソン(オリヴァーママ)Jane Labanz
舞台はよく東海岸にあるコロニアル様式の邸宅の部屋を模してる感じ。白を基調として3本の柱と板張りの床。ピアノと弦楽器のみのオーケストラも同じステージ上。オープニングはアンサンブルによる「What Can You Say?」
女性3人のコーラスでWhat can you say about that girl(彼女について語ってくれませんか)という印象的なリフレインが繰り返される。既に有名な作品なのでネタバレするとこれは25才で亡くなったジェニーのこと。ラドクリフ女子大に通うジェニーとハーバード大学生のオリヴァーの物語。ジェニーはイタリア系の父と二人暮らし。貧しいけど楽しく暮らしている、専攻は音楽。父親はジェニーが音楽で身を立てることを願っている。ラドクリフの図書館でバイトしていてオリヴァーと出会う。
オリヴァーはハーバード大学生。ケンブリッジのお金持ちの家庭の息子。所謂東海岸のエスタブリッシュメント。育ちもバックグラウンドも違う二人が出会い、愛し合い、オリヴァーの親の反対を押し切って、結婚。ロースクール時代をジェニーが学校をやめて働き生活を支え、オリヴァーは無事弁護士に。幸せな生活を送っているが突然の病(白血病)がジェニーを襲い、わずか二ヶ月後に命を落としてしまう物語。
セットの転換などはなく、図書館、グランドピアノ、初めてベッドを共にした部屋。オリヴァー家でのディナーのテーブル、ジェニーのパパのレストラン、結婚式、質素なアパートのキッチン、セントラルパークが見える幸せな新居のキッチン、病院を幾つかの家具だけで設定。めまぐるしく変わっていく。
登場人物も少ない。よくあるSame Old Storyな内容だけど演出がとてもよく古くささは感じない。特にジェニーは秀逸。歌も上手い、演技も繊細。最後のシーンでオリヴァーに抱かれながら亡くなっていくあの表情。今なら骨髄移植という手段もあるけど当時は白血病は不治の病、発覚してからたった2ヶ月で亡くなってしまったジェニー。
映画で有名になった曲は1回だけ入る。しかしこれは全く別の作品だ。オリヴァーもジェニーもそれぞれの両親も現代的で、かつハーバードやラドクリフがどんな存在なのかアピールしている。アメリカの特権階級と庶民階級の対比。そう、アメリカにも階級はある。ただヨーロッパみたいに表に出てないだけ
ベッドでジェニーがオリヴァーに言う台詞。I don`t love you, I love you VERY MUCH.
愛だよね、ん。愛がなきゃ枯れるよ。愛こそ全て。
それにしても楽曲が素晴らしすぎる。
プロローグ
What can you say?
MA州ケンブリッジ
Jenny`s piano song
Winter`s Night
The Recital
What happens now?
Nocturnes
ロードアイランド州、クランストン
Pasta
Everything we know
The tide has turned
ニューヨーク
Nocturnes
Everything we know
ボストン/ニューヨーク
What can you say
ダメだ。眠くなってきちゃった。また続き書きます。I swear!