今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

映画版「レ・ミゼラブル」第一回目感想/ネタバレしてますのでそこんとこよろしくお願いします

12月21日(金)9:10~ @日劇(以下ネタバレしてます。ご注意)
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レ・ミゼラブル」鑑賞後のツイート/あ、前のもだw:

やっと来た公開日。映画は一人で見ることが多いけれどこれだけはこの作品だけは同じようにレミを愛する友達と一緒に見たかった。だからとても嬉しい。どんな感想が聞けるか自分がどう感じるか楽しみで仕方ない。そんな作品って余り(殆ど)ない、あと一時間ちょっと

日劇初日初回。終わったあと拍手がわいた。決して多くはなかったけどここは日本だからいい。感想みたいなものを呟きたいけど言葉が見つからない。感動が深すぎて。友人のフランス人ご主人がなぜあれほどまでLes Mizユゴーを愛し続けているのかも今日わかった

ユゴー原作に対するリスペクトを痛いほど感じた。司教様にコルムさんが絶対に必要だったわけも。銀食器の収納場所までこだわってるのよ。キャストについて云々語る必要なんか何もない。全員隅々まで素晴らしい。じゃなきゃこれほどの作品にそもそも出演できない。

こんな素晴らしい映画を見られて幸せだ。舞台も見られて幸せだ。そもそもレミみたいな作品が存在する時代に生きていられて私らは幸せだ。しみじみそう思う。

超素晴らしいマリウスを演じたEddie R.のインタビュー。面白いよ。RT": Q&A: 'Les Miserables' Actor Eddie Redmayne on His 'X Factor'-Style Audition 

観てない方々がおられるのでネタバレになることはツイできないよね。個人的に大絶賛だけどモチロン突っ込みたいところも。字幕一ヶ所&尺短くするためにカットした部分が気になって仕方がないこと。「このあとはどうしたあああ」ってなる。ツラい

尺が3時間を超えちゃうと興行に響くから最後の最後にいくつかのシーンをカットせざるを得なかったんだろう。それは仕方ないよね。わかる。でもそれらも見たかったよ。BD/DVD出すときに特典で入れてほしい。たのむ

誰か教えて欲しい。エピローグで、というかレミで最も重要な台詞「...to see the face of God」の字幕がああなってる訳を。英語堪能とはとても言えない私の知らない意味があるのならそれを、もしくはその意図を。たのむ。もの凄く気になるの

ここから初回を見ての感想(みたいなもの):

初日初回の鑑賞。こんなに楽しみにしていた映画は久しぶりだ。以前映画番組を製作していたことがあるので試写に行けるチャンスもあったのだけど見送った。見たら絶対に騒ぎたくなるのはわかっていたから。でもって公開前には騒げないのも当然わかっていたから。上映後には拍手が沸いた。そんなに多くなかったけどでも嬉しい。私も友達も全力で拍手した。

この先何回か見に行くので感想は追々入れていく。いつかちゃんとした形の感想を書きたい。今はまだムズカしい。他の方々の感想もぜひ読みたい。いっぱい読みたい。普段拝見しているツイやブログでも深い洞察をされてる方々がたくさんいらっしゃるので彼(女)らの記事が今から楽しみだ!ということで今回はまず私的にツボだったポイントのピックアップから(順不同。思いつくまま

1)だからこれは映画なの。舞台じゃない。故に音源だけ聴くのはフェアじゃない。映像込みの音源じゃないと意味をなさない。幾つかの例外はあるけれど(ファンテ、エポ、マリウス界隈)。ラッセルジャヴェについて貶してる方々(英人さん)まず映画見てからにしようよ。

2)ヒュー・ジャックマンのヴァルジャン。ヒューさんが歌上手いのは知ってたけど、今回も勿論上手いけど何よりも演技が凄い。特にAnother story must beginまでは超絶。リアリティがハンパない。素顔はあんんなに温厚でフレンドリーなひとなのに。押し相撲もやってくれるしw。あのヴァルならあんなMiserableな状況からでも聖人になり得るだろうという実感。

3)冒頭「Look Down」のガレー船(じゃないかもしれないけど)の映像。囚人たちが従事する苦役。泥水に沈んでいるフランス国旗はMiserablesの象徴のひとつ。そういえばヴァルが繋がれてたトウーロンの徒刑場って港のそばだったんだよね。でもってミリエル司教に出会ったディーニュまでは歩いて行ったのよね。長いみちのりを

4)コルム司教もといミリエル司教が非常に重要なポジションをしめていたこと。衣装&住居の立派なこと。銀食器がしまわれてた場所、コルム司教(しつこい)の寝顔のアップ等々、ユゴー原作への明確なリスペクト(のひとつ)。司教がヴァルの昇天のシーンに登場したことでヴァルが本当に救済されたことを実感できる

5)バリケード、ああバリケード。トレイラーで出ていたのはラストシーン。実際は及びもつかないほど小さな小さなバリケード。あの大バリケードは彼らの夢と希望だったんだよね。アンジョルラスやグランテールやクールフェルラックやフューイイやコンべフェールやマリウスの。ガブローシュのエポの全てのMiserableな人々の。ここは思い出すだけで涙が出てくる。

6)エポニーヌはさらしを巻いていた。下着を買えなかったんだろう(訂正:これはバリケードに入る為の男装ですね。jさま、pさま、ご指摘ありがとう^_^/)子供の頃はあんなに可愛く装っていたのに彼女もMiserableの一人へと姿を変えた。On My Ownも恵みの雨も超絶に素晴らしい。臨終後のエポを抱いて運んだのはキリアン演じるコンべフェールだった。舞台では学生複数で運ぶのに。彼らが恋人同士だったのはほぼ公然の事実だったし何らかの意図があったんだろうと邪推する。とうぜん。

7)ガブローシュの亡骸に自分の胸から取った勲章(というべきか)を置いたジャベール。この表情をはじめとしてラッセル・苦労(あれ?)の演技は特筆すべきものがある、と私は思う。歌がどーのこーのとか言われるのは勿論わかる。でも上でも書いたけどこれは映画なんだよ。演技がファーストプライオリティになる。例えどんなに歌が上手くても様々なシーンで見せるラッセルさんの演技ができるだろうか。同じことがヴァルジャンにも言える。私はJOJさんの大ファンだし、彼の演じるヴァルジャンが世界最高だと思っているけれど映画にキャスティングされなかったのは仕方ないと思っている。ヒュー・ジャックマンがヴァルを演じるためにどれほど身体を作り込んでいることか。っつーか彼の場合はツメ男(違う)映画に出てるからその辺りは容易かったかもだけど。舞台と映画は表現形式が違うのだから俳優も同じというわけにはいかない。例外はもちろんあるけれどね。

8)BW代表(勝手に決めている)のアーロン演じるアンジョルラス。とってもよかった。彼はこのキャストの中じゃどうしてもUnderatedされてしまうけれど実力は申し分ない。でもね、マリウスというキャラクターが舞台より膨らませてあったのに比べるとちょっとカナシイ扱われ方でもある。アンジョルラスなのに。彼の出自まで描くには尺が足りなかったのだろう。でもあの死に様の見せ方、あれはどう考えても完璧だ。映像的にも。学生たちのリーダーを務めたアンジョの最期。こだわり抜いてつくった構図なのはすぐわかる。赤という色の効果的な配置。赤は絶対的に重要なのよ。ルックスというか逆さまになったときの身体バランスまで考えた末アーロンがキャスされたんじゃないだろうか、とか邪推してしまう。

9)マリウス。アンハサちゃんはアカデミー確実とか言われてるけど私的にはエディのこのマリウスも十分それに値すると思う。今朝読んだハリウッドレポーターのインタビュー記事で彼がマリウスのオーディションを受けたときのこととか読んだけど彼は本当に素晴らしい。演技も確かだし(当たり前だ、一昨年のトニー賞受賞者だ)歌も上手い。じいさん登場させてマリウスの出自を見せさせたのもきっと彼が素晴らしかったからだろう(邪推)。まあこれは舞台版でちょっと「?」だった部分(何でこんな豪勢な結婚式ができるんだろ)の補足説明のような気もするけどね。

10)尺について。当初3時間超えるって言われてたのに実際は2時間40分弱(だよね?)おそらく最後の最後で幾つかのシーンをカットしたのだろう。上映時間が3時間超えると興行に影響するからね。まあわかる。でもね、編集点がわかるのよ。だから「このあとはどうしたああああ」と叫びたくなるの。重要なシーンはさすがにカットしてないけど「ええっ!」って思うとこも。一番顕著なのはテナ夫妻の関わるパート。フーパー監督は余り好きじゃなかったのかなあ。キリアンがサマンサ(違う)抱っこするシーンはわざわざ入れるくらいなのに。そのせいかテナ夫妻の部分が弱いような気がするの。舞台版の中でも「Master of the House」がとっても好きなせいだろうけど。特にWEのアダム・リンステッド(タヌキ顔w)演じるテナが大好き(←余計なはなし笑)

11)テナルディエ夫妻。原作ではかなり邪悪に描かれているけど舞台版はそうでもないというかなんか好き。映画版はというとよくわからないw。監督の意図としては舞台版より邪悪な存在にしたかったような気がするんだけど下水道のシーンがあっさりしてるせいかそんな感じがしない。それと二人の毒が足りない。せっかく?サシャ・バロン・コーエンをキャスティングしたのにもったいなくない?ヘレン・ボナム・カーターも同様。余りに汚れ役なんでクレーム出たとか?まさかね

12)汚れ役で思い出したけど「この二人が妙に小綺麗」とツイッターで仰ってた方がいた。その通りだと思う。当時のフランスの最貧民層を描いてるのだからフィジカル的に汚いのは当たり前のことで、従って映画版でもキャストたちはオソロシイくらいの汚れメイクをしている。Lovely Ladyたちなんて凄いよ。口の中や歯まで汚いんだから。その辺りは本当にあっぱれだとおもう。そんな中テナ夫妻だけはそんなに汚くないんだよね。サシャさんのもみあげなんて綺麗なもんだったしヘレナのドレスも。

13)アンハサちゃんのファンテーヌ。見事すぎて何も言うことがない。レミファン誰もが彼女の前に出たらひれ伏してしまうのではないだろうか。歯を売るシーンは非常にショックだった。もちろんこれは事実にそくしている。ファンテがこういう運命になってしまったいきさつもだ。「I dreamed a dream」がしみじみ心に響いた。ファンテの見た夢、愛するひとと共に幸せな家庭を築きたかっただけだろうに。この時代、女性はこんなに虐げられた存在だったんだよね。恵まれてたのはほんの一部だけ、ツラい思いをいっぱいしてそのまま亡くなっていった女性のなんて多かったこと。

14)字幕。今回担当した方はとってもしっかりした翻訳者の方で今まで何作も拝見しているけれど不満に思ったことはない。私はこの仕事をする方をリスペクトしているので(戸棚除く)文句みたいなものも言いたくない。でも今回は一カ所だけどうしても納得ができない。おそらくレミという至高の作品を至高に至らしめているひとつの要因エピローグの「To love another person..」の部分。「to see the face of God」のところが「神のおそばにいること」になっていた。これ違うよ。それならTo be with Godでしょう。大して英語のできない(本当に)私にだってそれくらいわかる。なぜこの言葉になったのかその理由が知りたい。もしかして私が気がついていない重要な点があるかもしれないから。

15)Hadleyさん。WE俳優が学生たちにいっぱいキャスされているけどはどさんは彼らに対峙する陸軍オフィサーの役。号令もかけてます。髭ヅラなんで「えっ!まさかはどさん?」と思ったけど声でわかった。オペラ座25thのラウルもそうだったけど彼って独特の存在感がある。余り目立たないんだけど確実に余韻を残す。レミ見てあのシーンの号令の声が頭に残るってちょっとないでしょう。上手い役者さんだわ、ほんと