今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

ニューイヤー・ミュージカル・コンサート2016

1/11(祝・月)、シアターオーブで開催されたニューイヤー・ミュージカル・コンサート2016に行ってきました。

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渡英直前のバタバタしている中、この公演のチケットを買っておいて本当に良かったです。

出演は、Manonさんが美形お父さんファントムと敬愛してやまなかったHoward Mcgillinさん(なんとハワードさんまでも呼んでしまった!)、WEでWickedのエルファバを演じ、今はBroadway現役エルファバのRachel Tuckerさん。彼女の事は映像でしか知らなかったのですが、いつか見てみたいなあと密かに思っていたので、もうここまででも私的に十分行く価値ありなのですが、さらにBWシンデレラのLaura Osnesさん。それに「フレンチ・ミュージカル・コンサート2014」でオーブに出演経験のあるお二方、英仏両方の言語でバルジャンを演じたRobert Marienさんと「ノートルダム・ド・パリ」のカジモド役を17年間演じているMatt Laurentさん。このお二方はカナダのケベック州出身なので英仏堪能なのですね。

MCのマックス・パワーズさんはNHK国際放送他でも活躍される日米語堪能な方。英語・日本語取り交ぜての進行に、さらに通訳の方もついて、歌だけでなく合間合間の出演者へのインタビューもとてもスムーズで、全体としても大変の心地よいコンサートでした。

Act1で特に印象に残ったのは、一曲目のSeasons of Loveは出演者全員のハーモニーが厚みのある美しさで、この後のコンサートへの期待が高まります。レイチェルさんが黒のジャケットをドレスのように着て歌うCabaret、カッコよかった^^。レイチェルさんはMemoryも熱唱。こういう雰囲気のある歌が実にお上手でした。マットさんのウクレレ弾き語りでOver the Rainbowにはビックリ、でも新鮮!ハワードさんのSingin' in the Rain、ご本人曰くダンスの人ではないそうですけど、実に楽しそうに踊り歌ってらっしゃって。不思議なことに本当に舞台の上に雨が降っているように見えました。レイチェルさんと一緒に歌ったShall We Danceでもあの王様とアンナのダンスを。ご本人の弁とは裏腹に、とっても楽しそうにダンスを披露されていました^^。ローラさんはとても美しいソプラノでSound of MusicやTonightを。正統派の澄んだ歌声でのびのびと歌われ、こちらの心まで洗われるようでした。前半ではどちらかと言うと女性陣の声が好き。男性陣ではマットさんかな。ロベールさんとハワードさんのお声は個人的好みでは、ちょっとビブラートが強いかなという印象でした。(後半で見事に裏切られ、もう圧倒されますけど^^;)

Act2では、I am the Starlightはロベールさんとマットさんのハーモニーが素敵で、スターライト・エクスプレスを観たくなりました。オーブで今年来日公演がある「ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート」よりAny Dream Will Doと、「Kinky Boots」からEverybody Say Yeahをメドレーで。Any Dream Will Doは前にどこかで聞いたことがあるんだけど思い出せないわ。Kinkyは先日WEで見たばかりなのでとても懐かしかったです。耳元でキリアンの声が蘇りました^^。マットさん、それにしてもお若い!ジャンプも軽々の48歳!

そして今回のキャストの十八番とも言えるナンバーへ。

ローラさんは「シンデレラ」からIn My Own Little Corner。本当に可愛い^^

ロベールさんは、なんと「レ・ミゼラブル」の中からWhat Have I Done(!)これほど一瞬でテンションをピークまで持って行かなくてはならない曲を、この一曲に持ってくるとはと驚きましたが、本当に本当に素晴らしかったです。特に高音部分が。無防備に聞いていて、思わず涙がこぼれてしまいました。とても魂を揺さぶられる歌声。いえ、ほんの数分ですがそこに確かにバルジャンがいました。

この後すぐにレイチェルさんの「Wicked」からのDyfiying Gravityだなんて、頼む、ちょっと休ませてっと言いたくなる迫力!私は「Wicked」も未見なのですが、コンサートではオク・ジュヒョンさん、濱田めぐみさん、そして昨年10月のカーディフでKerry Ellisさんの同曲を聞く機会がありました。今まではとにかくパワー炸裂というか、歌唱力に圧倒されるというイメージでした。今回のレイチェルさんは、それから見ると最初はちょっと弱い感じ。口では強がり言いながら、後ろずさり。腰が引けてるよっという感じで始まって、後半どんどんパワーが増して行って、最後はもう圧巻というパフォーマンスでした。まるで目の前で実際にエルファバを演じているような感じ?これが歌うということと演じるということの違いなのかしら、と思ったのですが、どうなのかしら?彼女はこの後もBroadwayで6月まで出演中との事なので、次は本舞台で見てみたいなと思いました。会場中が拍手と歓声でしばらくショーストップでした。

続いてマットさんのDance Mon Esmeralda(ノートルダム・ド・パリ)。フランス語なので、そのままで意味は分からないながら、音色で心が伝わるというのか、感情豊かな、切ない歌い方で、とても素晴らしかったです。

最後にハワードさんのMusic of the Night。ハワードさん、6~7年前まで現役ファントムされてたんですよね。50代後半かあ、でも原作からみたら理想的な御年ですよね。その時と今と変わらないのだろうか?もし今の感じに近いファントムだったとしたら、姿はお父さんというかずっと年嵩の男性。もちろん長身で手足も長くて、とっても優雅。でも全身から負け観漂うというか、見かけ上はクリステーヌの愛を争う対象という感じではないんだけど、目をつぶってお声を聞くと、素晴らしく力強くて美しい。そして切ない。この前見たばかりのJOJファントムとはまた別のアプローチのファントムを見せられた気がしました。未だJOJファントムの感想が書ききれていない身としては、さらにハワードさんのファントムを垣間見て、一層手も足も出なくなっていく感じだわ。(あえて言うとハワードさんのファントムはクリステーヌから見たファントムかも。JOJさんのファントムを見る時、私はファントムの視点に立っているような気もするなぁ。この一曲で判断するのは無謀かもしれないけど。)

この日の日替わり曲は、ハワードさんのKiss of the Spider Woman。ハワードさん、舞台ではチタ・リヴェラやバネッサ・ウィリアムズのスパイダーウーマンと共演されていたんですね。今日はご自分が歌って下さったのですが、こちらも言うまでもなく素晴らしかったです。

最後は全員でDo you Hear the People Sing。これはいつ、何度聞いても感動します。5人でもさすがの歌唱力と迫力。

この後、リストにはないですが、エンディングの定番とも言える「回転木馬」からのYou'll Never Walk Alone。会場も事前に配られたサイリウムを振って参加。出演者の方々もその光景に感動して下さっていたようでした。更に本当に最後にっと、「アニーよ、銃をとれ!」から、There's No Business is Show Business。

それでも会場からの拍手が鳴りやまず、出演者が再度登場して、最後にもう一度Everybody Say Yeahを^^;マットさん、最後は声も枯れ気味だったんだけど、全力で歌って下さいました。他の出演者も会場に降りて、観客とハイタッチ!出演者と観客が一体となって楽しんだ、素敵なコンサートでした。

出演者の皆さんも、またぜひ日本に来たいと再三言っていらっしゃいましたから、こういう贅沢なコンサートが、定期的に日本で開かれるようになっていくといいですね。オーブでは来年も企画されるようでしたので、楽しみ。

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パンフレット、セットリスト、おまけの出演者全員集合のポストカード!