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恵比寿ガーデンシネマが来年春に復活!/草の根運動やる際の最低限のマナー(みたいなもの)についての考察

いやー嬉しい。来年春に恵比寿ガーデンシネマが復活するそうです。ここ大好きな映画館だったんですよね。なので閉館したと聞いてしょんぼりだったんですが「大人の映画館」として復活するそうです。何せYEBISUですからドリンクにも凝ってくれるそうで、上映作品も通常のものに加えて舞台とか音楽ものなんかもやっていきたいとか。やっほー♫(喜びの舞)

情報ソース:文化通信.com(リンクできないので下記の分をご参照ください)


お知らせツイ:
わーい、来年春に恵比寿ガーデンシネマが復活するって(まつり)。さっきツイしたような「大人の社交場」としての映画館になってほしい。なれるよね。ここならなれる。そしてぜひNT Liveを上映してほしい。TOHOさんと手をつないで。ね!

ここで上映して欲しいのは何といっても英National Theatre Liveです。今はTOHOシネマズ系列でやってくれてますけど残るラインナップは「ハムレット」のみ。あ、「オセロ」も残ってたような気がしますが、これは見てしまったので。とにかくもっともっとやってほしいのです。あの素晴らしい舞台作品をぜひ日本で!「Warhorse」だって「Curious incident...」だって「Medea」だって「欲望という名の電車」だって全部みたい。あれほどのレベルの作品群は他にはちょっとみあたらないでしょう。

シェークスピア好きの私としてはもちろんRSC(ロイヤルシェークスピアカンパニー)の作品もやって欲しいです。が、シェークスピアは日本でもかなりレベルの高い舞台が上演されていますし、RSCの舞台はそもそも現地(ストラトフォード・アポン・エイポン)で見てこそその価値があるんじゃないかと私は思います。それを見に行く為にわざわざ英国に行くっていう楽しみがあってもいいんじゃないかな。以前ロンドンでストラトフォードに定期的に観劇に出かけているというシニアのグループの方々とお会いしましたが、本当に楽しそうでした。「今まで色々あったけど人生もそろそろ終わり近くなってこうしてシェークスピアを見に来られることが本当に嬉しい。」と仰ってて。そう、それでいいんだと思います。私もそうなりたい。

で、余談になりますが、これは書いておくことにします。

先日からそのRSCの作品を日本で上映しようという運動をされてる方のツイが何度もTLに流れてきていて、アンケート依頼のサイトがくっついていたので拝見してみたところそのアンケート結果をどのように取り扱うかの記載が全くありませんでした。集まったアンケート-みんなの意見をどこに持って行きアピールするか、という一番重要な点がすっぽり抜けていたのです。

過去(現在も)こういった草の根運動みたいなものは幾つも行われていて個人的に一番印象にのこっているのは「ロード・オブ・ザ・リング」と「オペラ座の怪人」の字幕修正運動です。これは実際に草の根側の意見がかなり通って、DVDでは大幅な修正が加えられました。まあ、これはスクリーン上映の際の字幕が明らかな間違いだらけだったので当然かもしれませんが(ピーター・ジャクソン監督まで出て来ちゃったしね)。

ちなみにLOTRのほうは実際に英語教育に携わっている方々を中心に作品のファンも集まってかなり大きな規模で行われていました。オペラ座のほうは有名な舞台だし、何せ世界興行収入の4割を日本で稼いだくらい日本での人気が高かったのでこれも大きな数が集まっていました。両方とも働きかけ先というか交渉先はとてもクリアで、過程についても発起人の方が主宰サイトかブログで随時報告していたと記憶しています。

個人的にはPassion Play(ポイント・オブ・ノーリターン)の訳が「情熱のプレイ」となっていた段階で怒髪天をつき、以後は字幕は見ないようにして130回余りの映画館鑑賞をしていたので最終的には字幕は全く気にならない状態でしたが、あんな恥ずかしい訳がDVDに残ったらと思うと耐えられなかったので運動の末末末席に加わっておりました。まあ、私なりのやり方でですが(結構ヒステリックなひとが多くてコワかったww)。

それら以外にもある作品を上映して欲しいというような嘆願署名活動というのは幾つもあって、当時は映画番組を制作していたこともあり色んな情報が入ってきていたので実際にどういうものか、あるいはそういった署名がどう取り扱われるか、というのも知ることができました。

大体が「はい、ご苦労様。検討させていただきます。」とか言われてあっさり棚の奥におかれちゃうんですよね...。つまり皆の熱意は何の効力も発揮せずあっさり埃まみれになってしまうという。

こういうのって残念すぎますよね。

だからこういう運動をやるときは真剣に、実現できるように、周到な準備をしてから始めるべきなんです。これはリードを取るひと/皆の熱い思いを集めるひとがやらなければいけないこと。義務。それができないのならやるべきじゃない。

件のRSC作品を日本で上映を、の運動をやっておられる方にこのアンケート結果はどこに持って行くのか聞いてみたところ「上映してくれそうな映画館の企画担当者に持って行くつもり」とのお答えでした。そして外国映画の日本上映のシステム(配給会社が上映権を購入する等々)というか流れは全くご存知ありませんでした(後日ネットで調べて理解されたそうですが)。

上映してくれそうな映画館・・・w。残念なことに今の日本ではシネコン以外の独立系映画館がどんどん減ってます(シネコンも減っているけど)。↑の恵比寿ガーデンシネマは特例というか場所が良過ぎるし、バックに大会社がついてますから従来の映画館とはちょっと違う扱いなんですよね。彼女の言う「上映してくれそうな映画館」に企画担当者なんて殆どの場合いないです。

もちろんいるところもあります。でも今の日本の映画館は殆どが現場スタッフ(バイト多数)とごく少数の管理者だけで運営しているんですよ。独自企画の作品、それも外国の作品を自主上映できるような体力を持った映画館なんて少数です。これははっきり言えます。そんな状態で英語で煩雑な事務仕事(&多大なコスト負担)が伴うRSC作品の上映はできるのか。大変残念ですけど難しいと考えるのが妥当でしょう。もちろんシェークスピア愛と熱意溢れるスタッフがいれば話は別ですけれどそういう方がいればそもそも既に上映が実現してますよね。或はシネコン本部のスタッフに強力なコネがあるとか独立系シアターのシェークスピアファン企画担当者(いるのか?)を知っているとか。

まして今はデジタル上映の時代です。そして日本では日本語字幕が絶対に必要です。彼女曰く現地のDistributorが(日本語)字幕もVRF(デジタル機器費用)も負担して各国に配給している、とのことですが、それは信じ難いので再度質問しました(この点は彼女が再確認してくれていると信じてますが)。

そもそも彼女が話を持って行こうとしている映画館にデジタル上映の設備があるかどうかもわからないのにアンケート結果を持って行ってどうなるのでしょうか。それこそ棚の奥にしまわれておしまいです。繰り返しますが、他人様の熱意を埃まみれにするようなことはしちゃだめです。そんなんならやらないほうがずっといい。私はそう思います。上映嘆願の署名はある程度の数が集まらなければ「なーんだ、この分野のファン(NT Liveも含む)はこの程度しかいないのか。」とか思われてマーケティング的に逆効果になってしまうんです。私がそのアンケートの結果を見た時点では答えた方は14人。これでは少な過ぎます。再度繰り返します。

プロが上映に向けて動いているかもしれない時に逆効果になるんですってば。

まあ、彼女がこのブログを見ているとは思えないし、今のところこの件がどう展開するのかわかりません。が、ネットでアンケートを募った以上、集まった結果をどう活かすかちゃんとオトシマエ?をつけるのがこういった運動を始めた人間の義務というかマナーです。賢明な彼女ならきっとわかっていると思いますが。