今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

Broadway and Beyond Japanコンサート/ コルムさん、来日してくれてありがとう(1)

Colm WilkinsonさんのスペシャルコンサートBroadway and Beyond Japanに行ってきました。
東京では渋谷の東急シアター・オーブで4/18、19、21、22の4回、大阪では梅田芸術劇場で4/25、26の二回開催されたうち、私が観たのは東京公演最終日の4/22です。





青い光に浮かび上がるコルムさんのギター。バンドのメンバーが着席し、会場の皆が固唾をのんで舞台を見守る中、柔らかな微笑みをたたえてコルムさんが姿を現しました。
ゆっくりと始まるMusic of the Night。何度も聞いたことがある曲なのに、コルムさんが歌うと一味違う曲になる。
一曲目から深い味わいを残しながら、まだこれが何なのか理解できないままに次の曲へ。

All I ask of Youはスペシャルゲストのアール・カーペンターさんと則松亜海さんのデュエットで。
アールさん、一昨年のファントム以来、久しぶりに生で見ましたが、以前よりむしろ若々しい?
則松さんが終始アールさんを見つめているのもいい感じ。アールさんもじっと彼女を見つめて、一瞬でクリスとちょっと落ち着いた(?)ラウルの世界を作っていました。

コルムさんはTennessee Waltzはしっとりと、続くFolsom Prison Bluesはリズムに乗って、ギター片手に軽快にステップも踏んで、本当に楽しそうに歌います。
伝説の男で神のような存在と言われているけれど、本当は永遠の少年のような人なのだな、と感じる瞬間でした。

スーザン・ギルモアさんのI Dreamed a Dreamはしみじみと本物の風格が漂います。その彼女が歌詞の一部を日本語で歌いました。そのきれいな日本語からも彼女の雰囲気からも日本へのリスペクトを感じ、さらなる感動がわきました。

今回のコンサート、コルムさんはじめ皆さんが一体になっていて、まるでファミリーのようでした。失礼を承知で書かせて頂くなら、コルムおじいちゃん、アールさんとスーザンさんはさしづめパパとママ、則松さんは孫娘って感じ。
(これ実年齢とは別なんであしからず(笑))
そう考えるとお互いを見やるまなざしの温かいこと。敬意と愛情が感じられる温かいステージでした。
コルムさんのご家族、ご兄弟10人とご両親で12人、皆さん歌を歌われるとのことで、バンドのメンバーも含め、まるで家族のようなアットホーム感があるのも、そんなコルムさんのバックボーンの所以でしょうか。

アールさんのBui-Doi、これはもう歌ではなく演技、一瞬でミスサイゴンのステージを見ているのかと思いました。
理性的な歌い始めから次第に表情が変わるアールさん、背筋正しく、きりりとした姿勢ながら次第に熱い思いを瞳にたたえつつ歌うアールさん=ジョンの訴えに心を揺さぶられ涙が止まりませんでした。

則松さんの歌で私が一番好きだったのはDon't Cry for Me Argentina、「アルゼンチンよ泣かないで」。
大昔に四季で久野亜希子さんが歌ったのを生で聞いた日本語版も、映画でマドンナが歌ったのも、本当にこの曲は大好きですが、今回の則松さんの歌声もこの歌に合っていて、とてもよかったと思いました。
(残念ながらまだ舞台で英語版を聞いたことがないので、いつか聞いてみたいとあらためて思いました)

続いてThe House of the Rising Sun、更に故郷アイルランドの名曲Danny Boyを。
このあたりではっきりと認識できたことがあります。コルムさんの歌は耳から入ってくるのではない、胸のここ、ダイレクトに心の中に語りかけてくるんだ、ということです。
私は英語が堪能でもないですし、今回初めて聞いた曲もあります。それなのに何故コルムさんの歌声を聞いているだけで、涙が溢れたり、アイルランドの情景が見えたりするんだろう。歌の意味が胸にビンビン響いてくるんだろう。まさにこんな体験は生まれて初めてでした。(コルムさん、テレパスでしょうか?)
ありえない力を身に着けた方。神と呼ばれ、ファントムもバルジャンも、彼に演じてもらいたいと作者が切に希望した方。生意気なようですが、その理由が少しわかったような気がしました。

This is the Momentを最後に第一部が終わりました。



第一部セットリスト:

Music of The Night
All I Ask of You
Tennessee Waltz
Folsom Prison Blues
I Dreamed A Dream
Bui-Doi
アルゼンチンよ泣かないで
The House of the Rising Sun
Danny Boy
This is The Moment