今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

Farewell! BW Les Miserables 私的感想 8/31~9/4 (2)

前回長くなってしまったので、続きです。

Fantine (Alison Luff)

3月の時点から私は彼女の大ファンなんですけど(笑)、今回もさらにバージョンアップしていました。I Dreamed a Dreamの前で言っていた「It's OK」っていうのはなくなっていましたが、歌詞を噛みしめるような情感たっぷりの歌い方になっていました。娼婦に身を落としてから、バルジャンと再会するシーンでは毎日本当に目にいっぱい涙をためて。そしてバルジャンの死に際して迎えに来るところでは、もう歌声がね、天上からの声のようでした。以前よりさらに深みのある美しい声になられたみたい。ただ毎日ハードなんでしょう、前回より一回り細くなっていてちょっと心配しちゃいました。



で、最後にJOJさん。



Jean Valjean(John Owen-Jones)

JOJさんのバルジャンは、基本的には3月の時点と変わっていなかったと思います。26歳からもう20年近く演じている役だもんね、大筋の所ではもうブレってないんでしょうね。あえて言うなら、前回はほとんどなかった歌詞をメロディからほんの少しずらして台詞に近い感じに歌うことで気持ちを乗せるというところが何箇所かあるようになったと思いました。

オープニングからの囚人のシーンは日によって激しさに多少差があったようでした。ほんとに微妙なんだと思うけど私的にはここが激しい日の方が一気に集中していけるような気がしました。で、やっぱり最終公演の日は一層激しく、所によっては咽喉に力が入るというか、唸るような声が混じるほど。地獄に落ちる寸前のどん底でのたうちまわるバルジャンが見えるようで、司教様に救われるシーンに涙が止まりませんでした。

Who am I?では、歌うというよりも悩み、自分に問いかけ、舌打ち、溜息、迷いながら、たゆたいながら、考え考え...そしてついに自分がバルジャンであると、宣誓するという感じ。2010年のライブ録音では歌要素がずっと強く、前回3月でも、もう少し歌寄りだったと思いますが、今回、特に最終日はここは歌よりもセリフとして聞こえたような気がしました。「Who a-m I?、WHO ・AM ・I 、I'm Jean Valjean!」って言う感じでしょうか^^。

Bring Him Homeは3月よりは少し力強く、でも声は老人らしくって、どうやってそうできるのか?と思いますけど、そんな感じでした。やはりこれも歌詞よりはセリフ要素が強くなったというか、わずかに伸ばすところ、切るところを変えていたようでした。(この一週間後にPromsで歌った時は、当然だけどJOJとして歌っているからね、凄いというか、さすがですわ^^;)


ここからは独り言というか、まあ、暑苦しい話になりますが(笑)。
JOJさんのバルジャンって何なんだろう?というか、どうしてこうも心惹かれるんだろうと思っていたのですが、私的にはJOJさんのバルジャンはすごく人間らしいバルジャンだからなんじゃないかなと思いました。凄い人だけど、決して聖人なんかじゃない。地獄に落ちる寸前まで堕ちて、悔しい思いや、ファンテーヌを助けられなかった切ない思い、コゼットを得て、守り育てることで子を持つ親の喜びと痛みを味わう。そういう一つ一つの心模様をきちんと見せてくれている。人として生きることの喜びや痛みを見ている私たちと共有できるバルジャンなんじゃないかなって。私が今までもう一つバルジャンに共感できなかったのは、まるでそういう事どもを超越した人のように見えたからだったんじゃないだろうかって...

まだちゃんと答えは出ていないんですけどね^^;






その他もろもろ。

前回も言っていたのかもですけど、合いの手というか、通常のセリフっぽくないんですが、あちらこちらで入る声があるんですけど、それがなんとなく増えていたみたいでした。いくつか憶えているだけでも、バルジャンが出頭する裁判所で警官(?)がSilence!って怒鳴るところ、バルジャンがジャベールを撃った(ことになっている)後、Well done, Sir!という声を聞いてWell done?って言うグランテールのつぶやきとか、Drink with Me~と歌うFeuilly(だったと思う)に間髪入れずYes, please!て言ってグラスを差し出す女性とかね。←これは前は言ってなかったと思うけど。いろいろ入ることでより一層臨場感が増したと思いました。(テナルディエのインのところやバリケードでももっとあったと思うんですが失念)

ファンテーヌが娼婦になって最初のお客が工場長なんですけど、前回は気が付かなかったんですが、下手階段の途中で、ちょっとここに書けないくらいいろいろリアル。あの可憐なファンテーヌが、っと見てしまうとちょっとショックかも(笑)。


最終日の思い出も少し。

最終日は開演前にオケがスタンバイした後、なんだか楽しそうな曲を次々演奏、指揮者もノリノリ。そこへ衣装を着けた俳優さん数名がスマホで録画しに来ていました。あとで最終日の動画を公開していたので、その一部を撮影していたみたい(笑)。

開演直前、オケの最後の音合わせが終わると、どこからともなく開演を促す拍手が始まり、会場中の気持ちが高まったところで音楽スタート。上演中は最後だからと言ってアドリブ的なことは一切なし。いつも通りの演技でしたが、どのキャストも一曲一曲にかける思い入れと熱さが、いつもより何倍も感じられました。思いのたけを声に乗せている感じですね。客席もそれに応えて、一曲ごと、場面が変わるごとにいつもはそんなにしないところでも力いっぱい拍手と声援を送っていました。テナルディエのインのところなんか、もう客席も一緒に歌い出さんばかり(笑)。Act1の最後、One Day Moreで既に拍手と口笛が鳴りやまない状態に^^。

Act2ではエポニーヌ、ガブローシュ、アンジョルラス、学生たち、ジャベール、次々と死んだり、この場面で最後の役に対して、これでお別れともとれる拍手が(涙)。BHHは当然拍手と声援鳴りやまず、しばらくショーストップ。ジャベールの自殺のシーンも音楽が変わっても拍手が続きました。最後のDo You Hear the People Sing?の合唱になったところですでに全員拍手、総スタンディングオベージョン、口笛も飛び交って、しばらく止むことはありませんでした。



あとは日ごとの思い出を書いて終わり。ということで(3)に続く。


入口の写真は3月と変わってた。ここ泣けるシーン。       
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                                        最終日はHouse Fullでラッシュチケットもなし
                                       (Thanks to @8SHU8 for sharing nice photo)


指揮者の楽譜 と カーテンコール

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