今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

オペラ座の怪人ケン・ヒル版 観劇録(2)

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2.ファントムについて

こちらでは、JOJさんのファントムについて、ちょっと暑苦しく語ってみようかと思います(笑)。

全体を通して、姿が現れるという意味では、ファントムの登場シーンは少ない。でも話し声で、鏡の中で、机の下から出る手だけで、どこからともなく聞こえる歌声で、ファントムは至る所に出現する。JOJさんの姿が見えない間はファントムは出ていないと考えると、ここずっと出ていないことになるんだけど、聞こえてくる声に耳を澄ましたり、墓石の陰から覗く手にドキッとしたり(笑)、ある意味で、本当にストーリー通り、至る所に存在を感じられるともいえるかも?
エコーのように響く声とか、悪そうな笑い声とかもツボだけど、まずはこれでしょう↓



ドレシングルームの会話
そうなのよ、ファントムは当初イケメンイメージ。彼は超が付くほどの美意識の持ち主。身なりも調度も、その容貌以外は美に溢れてる。クリスティーンの楽屋で彼女と話すファントムJOJさんの第一声、かなり作った感じの声で、ちょっと冷たく感じるくらいの超イケメン声w でもって超素敵!こういう声を聞けるのは、やっぱり舞台に立って演技してこそですよね。インタビューやソロコンでは、ご自身として話すから、当然ここまでやらないもん。でもJOJさんは歌だけでなく話し声も本当に美声だなあと思いますね(笑)。クリスティーンが、魔法にかかったようになっちゃうのも当然ね、いつまでも聞いていたいと思っちゃうからw

鏡の向こう
かなりはっきり姿が見える。ただぼうっと浮かび上がるだけじゃなくて、ラウルを嘲るような、からかうような様子もあって、ファントムに人間味を感じる気もする。


墓場
ファントムの最初のソロ曲、While Floating High Aboveを歌うシーンです。クリスティーンがお父さんのお墓の前でAll Of My Dreams Faded Suddenlyを歌っているとラウルが現れて、クリスティーンは彼にファントムのことを父が送った音楽の天使だと話す場面。クリスティーンが歌って!っと言うと、どこからともなく美しい歌声が。酔いしれるクリス。いや、クリスだけじゃなく、客席の皆さんだって聞き惚れますよね。まさに曲名通り、高い高いところから、本当に天上から声が降ってくるようだもの。本当にJOJさんの崇高なほどの美しい高音と、歌詞、この状況がピッタリで...


この後、墓石の陰に潜んで、近づいてきたラウルを殺そうと手を伸ばすファントム。ということは、墓石の陰で歌ってたの?ちょっと、かなり窮屈じゃない??で、JOJさんにお聞きしてみたら、「While~をどこで歌ってるかはヒミツ」だそうで、「じゃあ、墓石の陰に潜んでて、その後、客席を一気に駆け下りて後方のドアから去っていったのは(あなたですか)?」って言う質問には、「そうなんだよ、ハァ~」って、マジ大変って感じの大きな溜息をひとつ(笑)。「一度上手サイドに座ったけど、あなたの足音と呼吸が聞こえました」って言ったら頷いて大笑いされていました。
見切れ席ギリギリの一般席だったけど、ドドドド&ハァハァ付きで、臨場感もタップリでしたwww
実際、舞台から客席に5、6段の階段を駆け下りて上手客席横をものすごい勢いで駆け抜けるんだけど、かなり暗いので、更にマスク付けて視野が狭いと、結構怖いと思う。最後まで怪我がなくて良かった。

そういえばこのWhile Floating High Aboveはソロコンでも歌うからね~って言ってらしたので、お伝えしておきます。今度は顔出しで歌って下さるもんね。楽しみ!!


オペラ座の屋上
いよいよファントムがはっきりと姿を現す場面。で、なんと一幕の最後のシーン。
ここは既に書きましたけど、本当に美しいシーンで大好き。クリスティーヌが音楽の天使がファントムで、天使じゃなくてリアルなんだって気付くシーン。ラウルと愛を確かめ合う所でもある。それをアポロン像の陰から、燃え滾るような思いで見つめるファントム。私はもうここで感極まっちゃって、なんども涙ぐんじゃいました。(完全ファントム贔屓w)

ALW版のオリジナルバージョンではAll I Ask Of Youからエンジェルの中で歌うファントム→シャンデリア落下となる場面ですけど、同じALW版でも映画版、新演出版ではアポロン像の陰に潜んで二人のやりとりを聞いてる演出になってるのよね。どの版でも青い光の中に浮かび上がるアポロン像と共に美しいなあ。(新演出版と言えば、JOJさんがオリジナルだったわけで。そういう意味では、このルーフトップのシーンも思い出が重なるわ)

残念なのはこの場面でファントム、クリスティーン、ラウルが三人三様の想いを込めて歌うTo Pain My Heart Selfishly Dooms Meは、今後他で聞ける機会はなさそうってことよね。(↓のビデオで0:58から)



こちらも参考までに。これも本当に素晴らしいと思う。↓

クリスティーンとラウルが去って、男に姿を見られてしまったファントムは、その男を担ぎ上げて屋上から投げ落として殺すんだけど、一度男ともみ合い、袖で人形と入れ替えてからは、客席から見えないように自分の身体で隠しながらのすばやい動作で、本当に人を屋上から投げ落としたような緊張感。実は9/4のこの場面で、男ともみ合っている間にファントムの帽子が落下。男(人形)を落としたあと、JOJさんは髪をなで付ける動作を入れ、そのあとのChristine! You will be mineっていうのは、かえって恐ろしいような迫力あったかも。ファントムはそれまでは最後まで帽子を被ったままだったのですが、これ以降帽子を脱いで、月に向かって吠えるように(!)「Christine ! You will be mine~!!」って言うように変わりました。スポットライトにファントムの姿が浮かび上がって、さらに印象的になったと思う。


ここで一幕の終わりなので、今日はここまでw




[Musical Numbers]

ACT1

『ようこそリシャード様、光栄です』Welcome Sir I'm So Delighted
    J・オッフェンバック作曲『パリの生活』
    “案内人の名にかけて申しますが”より
 
『呪われよ、この世の喜びを追求したかどで』Accursed All Base Pursuit Of Earthly Pleasure
    C・グノー作曲『ファウスト』“呪われよ”より
 
『彼女は何ということを!』How Dare She!
    G・ヴェルディ作曲『シモン・ボッカネグラ
    “畜生!アメリアがここに!”より
 
『昨晩遅くに地下室で』Late Last Night I'm In The Cellers
    A・ボイド作曲『メフィストフェレ』
    “私は悪魔の精”より

『突然に私の夢はすべて消えて』All Of My Dreams Faded Suddenly
    A・ドヴォルザーク作曲『ルサルカ』
    “月に寄せる歌”より

『高い高いところから』While Floating High Above
    G・ビゼー作曲『真珠採り』
    “耳に残るは君の歌声”より

『声を遺したというけれど』She Says She's Got The Nodules
    J・オッフェンバック作曲『パリの生活』
    “パリに団体でやって来て”より
 
『宝石の歌』What Do I See
    C・グノー作曲『ファウスト』“宝石の歌”より
 
 『制御できない運命』To Pain My Heart Selfishly Dooms Me
    J・オッフェンバック作曲『ホフマン物語
    “ああ!僕の心はまたも乱れる”より





ACT2

『ああ!あれはいとしい方の声だわ!』Ah! Do I Hear My lover's Voice?
    C・グノー作曲『ファウスト
    “ああ!あれはいとしい方の声だわ!”より
 
『彼女がいない!』No Sign! I See No Sign!
    C・ウェーバー作曲『魔弾の射手』
    “俺の期限がじき終わるのを”より

『陽の光が輝く場所に』Somewhere Above The Sun Shines Bright
    G・ヴェルディ作曲『海賊』
    “私の頭から暗い考えを”より

『醜い顔に生まれた男』Born With A Monstrous Countenance
    G・ヴェルディ作曲『アッティラ
    “ローマの前で私の魂が”より

『暗くさびしい影に隠れて』In The Shadows, Dim And Dreary
    G・ヴェルディ作曲『トロヴァートレ』
    “この世に一人淋しく”より

『何とひどい死に様』What An Awful Way To Perish
    G・ドニゼッティ作曲『ランメモールのルチア』
    “この瞬間に誰が怒りを抑えるのか?”より

『我を見捨てず、ここに留まれ』Ne'er Forsake Me, Here Remain
    C・グノー作曲『ファウスト
    “ふるさとを去る前に”より

『我を見捨てず、ここに留まれ』(リプライズ) Ne'er Forsake Me, Here Remain(Reprise)


『彼は友なしでは去らない』He Will Not Go Without A Friend
    W・A・モーツァルト作曲
    『ドン・ジョヴァンニ』より