今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

「PRISCILLA」 Queen of the Desert/「プリシラ」役者たちのプロ根性にはつくづく感動する!/Yes, I will Survive!

いろいろ書きたいことがあって、まったく追いついてません。ここに書き綴っている趣味ネタ以外にも仕事関係やら、社会情勢やらからあれこれ考えさせられることが多いです。つくづく思います。世界のいろんな場所でいろんな人生が営まれているんだなあ、と。ふだん日本でゆるゆるの生活を過ごしているので頭の切り替えがひつようで、昨夜は夫に電話して、あれこれ話し込んでしまった。彼はカメラマンとしていろんな現場にいたので私には考えつかない発想をするので助かる。長く家を空けてごめんよ。あ、資源ごみの回収日忘れないでね(爆)。うーん、しかしアメリカね。来年の大統領選でまた変わるだろうなー。Tea Partyのパワーがじわじわ強くなってるのを感じるし。
 
と、まあいろいろあるんですけど、とりあえず大好きな「プリシラ」のことを書いておかなきゃ。ところでJOJさんはお元気なのでしょうか。さっきツイをチェックしたら妹さんが出産されるみたいで、ハラハラしているみたいですね。昨夜はよく眠れなかったとか。「じぶんも痛みを知っている」という一節にちょっときゅんとしました。また腰痛?足?で治療に行くみたいですね。大事にしてください。やっぱクリスお姫様抱っこは演出変えたほうがよくないですか?BWみたいに床ころがしでも全然よいと思うのですけど。
 
で、「プリシラ」。前にも記事で書いたことがありますが、今回はWEとBWでそれぞれ1回づつ観ました。4月にもBWで観てるのでこれで3回。まだまだチャンスがあれば観続けたいミュー作品です。でもWEは年内で終わっちゃうんだよね。なんてもったいない!Oliver Thorntonのフェリシアが観られるうちに皆さん、ぜひ見に行きましょうー!と大漁旗振って宣伝したくなるくらいよいんですよ、このミュージカル。ロンドンではパレス劇場、ニューヨークもパレス劇場で上演中です。あら、両方ともパレスですね。韻を踏んだのか?(違います)
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ロンドンパレス劇場。なんという立派なところで上演されているのでしょうか。
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ロンドンの舞台のほうがなんというかキッチュな感じです。比べてみるとBWはもう少し大きめかな。
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劇場はちょっとわかりにくいのですが、ちょうどファントム看板の右下です。あーそれにしてもタイムズスクエアは24時間ひとで溢れてます。
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これはBWキャスト。トニーさんは今年のトニー賞主演男優賞にノミネートされました。めちゃ上手いです。
 
もうなにが凄いって、出演している役者さんたちの見上げた「プロ根性」です。これを休演日以外ほぼ毎日やっているのかと思うと、もう尊敬せずにいられません。キャストは
 
WE:ベルナデット:Don Gallagher ミッチ: Richard Grieve  フェリシア:Oliver Thornton
BW:ベルナデット:Tony Sheldon  ミッチ:Wil Swenson    フェリシア:Nick Adams
 
の皆さんです。もともとは映画が原作で、演出はWE、BWともにサイモン・フィリップスさん。「Love Never Dies」オーストラリア版の演出も手がける才人です。ちょっと前にこのひとのインタビューを見て以来、非常に興味を持ってまして、余裕がでたら(JOJさんがWE出なくなったら)、ドイツのUWEさん周り探検と共にメルボルンにも一度行ってみたいのですが。
 
ストーリーはほぼ映画どおり、3人のドラッグクイーンがアリススプリングスを目指して砂漠の中をプリシラバスで旅をする、というものなんですが、もう全編を流れる曲とこの3人のパフォーマンスのマッチングといったら、そらもう感動的です。よくここまでやるな、と。フェリシア役以外は中年のドラッグクイーンの設定ですから演じる役者さん4人とも若くないです、というかしっかり中年。なのにまあ、このきらびやかな衣装を着て、足出してハイヒール履いて踊るんですよ。歌はディーヴァたちだけど、キャスも結構歌います。特にBWのウィルさん、この方はほんと上手かった!トニーさんでも少しかすむくらいでしたよ。
 
そしてみるひと皆が魅了されるフェリシア(アダム)。もうオリヴァーもニックも可愛いことといったらないですよ。もう最高!です。お二人ともバレエ出身なんでしょうね。特にニックは演技の中でも両足縦開脚やら、いろいろやります。女子度もいい勝負ですが、やっぱりWEのオリヴァーに軍配が上がるかな。バスの中でバービー人形いじってたり、暴漢に襲われて焚き火のそばでボロ布状態になっている様子やベルナデットにすがるところなんてもう可愛くてしかたないです。このひと例のWEBでも衝撃のストリップシーンを実に楽しそうに演じてて、私はもう感動でした。余談ですけどWEBみたいなイベントがチャリティ(ですよね?)として行われるロンドンのセンスのよさ!こういうのぜひ東京でもやりましょうよ。受けると思うんだけどなあ。
 
で、WEとBWの違いなんですけど、例によって観てるときはもう夢中で、脳がほえーってなってるのでレポができないんです。ほんとすみません。後半部分は殆ど違いがないです。大きく違うのはWE版はオージーオリジナルなのでフェリシアカイリー・ミノーグのファンですが、BWではマドンナです。したがってCDの収録曲も違います。WEのも買いましたけど送ってしまったので手元にないのですが、日本に帰ってからつけたしますね。
 
逆になっちゃいましたけど、あとオープニング。ダンサーたちの衣装が違います。全体にいえることなんですけど、WEのほうが断然お洒落です。ボンテージ風が多くて、私の好みです(爆)。BWのオープニングはふつうのTシャツ姿で踊ってるひともたくさん出てきます。観る人がそういうひと多いから?とか邪推。そしてオリヴァーの登場シーン、これ本編の中でもっとも好きなシーンのひとつなんですけど、ベルナデットの「え、3人?」の台詞のあとWEは「VENUS」の曲で空中にオリヴァー登場。メイクも衣装もかっこいいのなんのって。で、マント脱いだら「まさかのSM仕様(by noahさま)」ですよ。まあ似合うことといったら大変なもんです。BWのニックはマドンナの「Material Girl」で登場。マドンナのPVをほぼ踏襲した振り付けです。バックには大きなネオンの「$」マーク。背景ももマンハッタンの夜景をイメージしているであろうきらきら感がクールです。この辺りのセッティングはWEと確実に違ってましたね。
 
それで絶対書きたいフェリシア脚線美対決ですが、ふたりとも甲乙つけがたいですが、やっぱりこれはオリヴァーですね。ニックは本格的にバレエをやってたと見えてかなり筋肉質。脚のラインのきれいさはオリヴァーには勝てないかも。演技その他はまったく遜色ないどころか例のオペラ熱唱シーン(歌ってないけど)はニックのほうが上手かったと思います。顔もきれい。あとWEにはないマドンナのあの曲、えーと、タイトルど忘れしちゃった。PVで十字架燃やしたやつ。あ、「ライク・ア・プレイヤー」だ。あのシーンのニックは凄かったですよ。NYドラッグクイーンたちのアイドルはやっぱりマドンナですからね。ひときわ熱がこもってました。
 
ミュージカルを観に行って何に一番感動するかっていえば、圧倒的な歌唱やストーリーやセットはもちろんなんですけど、私の場合はやっぱり役者さんたちの熱演ぶりにです。毎日毎日同じ舞台に立っているのに、少しもマンネリに陥ることなく演じる役者さんたち。筆頭で思いつくのがJOJさん。人間ですからそりゃ体調の悪いときもあるでしょうし、朝奥さんとけんかしてムカついてることだってあるでしょう。でもそういうのは一切表に出さないで毎日舞台に立つWE/BWの役者さんたち。本当に頭が下がります。英国では知りませんが、アメリカではBW役者さんたちの地位というか扱われ方がTV俳優さんたちより高い、というのはそういう理由もあるんだろうと私は思ってます。
 
プリシラ役者さんたち、愛するJOJさんも、先日のオペラ座コンのシエラやラミンもですけど、毎日舞台に立つって本当に大変なことです。ワンタイムオンリーで良い演技を見せればいいのとはワケが違うし、少しでも手を抜いたら次に控えてる役者に容赦なくバトンが渡されてしまうこの業界。その中で生きている彼らには最大限の賛辞と感謝を贈りたくなります。私たちを感動させてくれて本当にありがとう!!と。
 
プリシラ」のラストシーンはオーストラリア名物?のエリマキトカゲやら、エミューやら、カンガルーやら、ヘンな花(たしか10年に1回くらいしか咲かないやつ)やらをかたどったコスプレに身をつつんだダンサーたちがいっぱい出てきて「I will Survive!」を皆で歌うんですが、私はもうここで胸がいっぱいになります。ドラッグクイーンなんて人生を選んじゃった要領の悪い、でも愛すべきひとたち。「あたしたち世間の常識からちょっとハミダシちゃったけど、とにかくこの世の中生き抜いていってやるわよ!」という声がNYやロンドンや東京やらいろんな都市に生きてるハミダシものたちが熱唱している気がして、スタンディングオベーションをせずにいられないです。同じ思いのひともたぶん多いんでしょうね。WEもBWも大歓声のオールスタオベでした。特にBWの盛り上がりは凄かったなあ。土曜マチネだったのに。
 
ああ、「プリシラ」。思い出すとまた観たくなってきちゃいます。「ミュージカルってほんといいよなあ。よし!私もしっかりこの世の中でsruviveしていかなきゃな!」としみじみ思いながら仕事場に戻った私なのでした。