今日も明日もJOJさんとか色々と

ジョン・オーウェン=ジョーンズさんをLove&Watchしてます。その他のネタも多し。

メトロポリタンオペラ「THE TEMPEST」/R・ルパージュさんの美意識炸裂/NYタイムズでも高評価でした

*げっ!わたしすっかり夏時間終わった気になってましたがまだ終わってませんでしたw。確か10月の最終日曜に調整した覚えがあったのですが・・すみませーん。ああ、仕事入ってなくてヨカッタ

夏時間が終了し、1時間得した気分の10月29日日曜日。ハリケーンサンディが刻々と近づいております。昨日の夕方西72丁目のTrader Joe`sでお買い物しようとしたらなんと入場制限がかかってて周囲に長い列。なんじゃこら!と思ったらハリケーンなのでした。すっかり忘れておりましたが、こっちの天気予報は非常に当たるので間違いなくやってくるでしょう。直撃するかどうかは不明ですが。地下鉄は午後7時、バスも9時でストップです。明日29日はブロードウェイの全てのショウも学校も早々とおやすみ決定。さあ明日はどうなるか・・何もなければそれに越したことないのですが。ちなみに私がいま居るところはZone Cなので避難勧告が出される可能性は低いみたい。ちょっと安心。だってこっちのハリケーンとか暴風雨とか降雪とか零下20度とか規模がハンパないですから。

なので今日も明日も完全おやすみモードに勝手に設定。観た舞台の感想とか、市内でピックアップしておきたい場所とか、ちょっと記事をまとめて書いておきたいと思います。じゃないと忘れるのw。まずは10月23日に観たメトロポリタンオペラ「テンペスト」から。
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        (Prosperoを演じたSimon Keenlysideさん。絶賛されてます)

イメージ 1(今季のMETの目玉作品です。ショップで売ってるアクセサリーがまた素晴らしいの。欲しいよー)

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(開演前の舞台です。舞台前方に小さな船が置いてあります。はい、難破船)

キャスト: Prospero          Simon Keenlyside
                  Miranda            Isabel Leonard
                  Ariel                 Audrey Luna
                  Gonzalo            John Del Carlo
                  King of Naples  William Burden

英ロイヤルオペラのプロダクションで作曲者のThomas Adesさんが来米して自ら指揮をとったこの作品。いやーとにかくヴィジュアルが凄いです。演出がシルク・ド・ソレイユのロベルト・ルパージュさん。ええ、昨年ワーグナーの「ニーベルングの指輪」4作の演出で絶賛の嵐を巻き起こした天才演出家です。もうほんっとにあの作品は凄かった!ライブビューイングでもその凄さは勿論実感できたけど実際の生舞台は更に超越してました。オペラ観劇歴はそんなにないけど、でも少なくとも私が観て来た作品の中では最高の舞台でした。「ラインの黄金」のヴァルハラ入城、「ワルキューレ」のhoyo-to-hoをはじめとして忘れられないシーンが山ほど。来年春にもういちどRing Cycle4作上演があるのでぜひ見に行きたいです。

ストーリー:(Wikipediaより)
ナポリ王アロンゾー、ミラノ大公アントーニオらを乗せた船が大嵐に遭い難破、一行は絶海の孤島に漂着する。その島には12年前に弟アントーニオによって大公の地位を追われ追放されたプロスペローと娘ミランダが魔法と学問を研究して暮らしていた。船を襲った嵐は、12年前の復讐をするために、プロスペローが手下の妖精アリエルに命じて用いた魔法(歌)の力によるものだった。
王の一行と離れ離れになったナポリ王子ファーディナンドは、プロスペローの思惑どおりミランダに出会い、2人は一目で恋に落ちる。プロスペローに課された試練を勝ち抜いたファーディナンドミランダとの結婚を許される。
一方、更なる出世を目論むアントーニオは王の弟を唆して王殺害を計り、また、島に住む怪獣キャリバンは漂着した賄い方と道化を味方につけプロスペローを殺そうとする。しかし、いずれの計画もアリエルの力によって未遂に終わる。
魔法によって錯乱状態となるアロンゾー一行。だが、プロスペローは更なる復讐を思いとどまり、過去の罪を悔い改めさせ、赦すことを決意する。和解する一同。王らをナポリに送り、そこで結婚式を執り行うことになる。
最後に、魔法の力を捨て、アリエルを自由の身にしたプロスペローは観客に語りかける。自分を島にとどめるのもナポリに帰すのも観客の気持ち次第。どうか拍手によっていましめを解き、自由にしてくれ、と。(注:あ、今回の舞台はこのストーリーとはちょっと違ってます。でもライヴビューイングもあるしネタバレしないほうがいいので書かないことにしますね)

もうとにかくヴィジュアルが凄い(しつこい笑)。オープニングのシャンデリアのシーンから飛ばしてくる。シルク・ド・ソレイユじゃん!ってココロの中で叫んでしまった。ルパージュさんの演出ってかなりモダンなんだけど絶対に外さないんですよね。METの観客の好みのツボをついているというか。いや勝手な想像ですけどね。

で、勿論サイモンさんはベテランの英国人バリトン歌手で、とても良かったんですけど(Tatooかっこ良過ぎ)アリエルを演じた彼女(後で名前調べる)がよかったなあ。アリエルは妖精なのでシャンデリアに絡んだり、あちこち移動したり結構タイヘンなんだけどその歌声に一切のブレはなし。やっぱオペラ歌手って鍛え方が違うんだなあ、ってつくづく思ってしまった。

それとごく当たり前のことかもしれないけど演出によって同じ作品でもずいぶん変わるもんだなあ、ともつくづく思ってしまいましたよ。昨年WEでラルフ・ファインズさんがプロスペロを演じた「テンペスト」みたけど、それと今回のメットのテンペストは全然ちがう。プロスペロのキャラクターもラルフさんはもっと冷徹な感じに演じてたし、なんか人間離れしてた。ヴォルデモートだから当然かw

サイモンさんのプロスペロはより人間的なんですよね。シェークスピアの英語版の原作読んでないので
小説の中ではどうなっているのかわからないんだけど、でも勿論演出家によって違う舞台をみられるのは嬉しい。

オペラとミュージカルどっちかを選べ!って言われたらやっぱり私はミュージカルを選ぶけどオペラ歌手ってやっぱり凄いよ。ミュージカル界の歌うま歌手としては最高峰に位置するJOJさんですらブリン牛ターフェルさんと共演した曲でははっきり言って負けてたと思う。まあブリンさんはバスバリトンだからその違いはあるけどね。

テンペスト」できればラッシュチケで(びんぼーなのでw)リピしたいです。ああ、やっぱメットはいい。毎回あのオペラハウスに入るとわくわくする。外見の豪華さとかは全然ないけど内部と観客はやっぱりゴージャス。23日はMETプレミアだったからか、ロングドレスの女性もいっぱいいて素敵だったなあ。次は明後日の「Turandot」またあの舞台がみられる。いまそれがとても嬉しい。